中学

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そう。今は部活に必死なだけ。 一緒に動いてる、頑張って練習してる"仲間"と次へ、一歩踏み出そうと頑張っていたんだ。 だけど、それが皆の一つの"目標"と、信じていたのは俺だけだったんだ。 夏が過ぎ、寒い冬が来て、春がきて、そして俺達が3年になる 冬の大会は見事に2回戦で敗退。 別に俺も遊んでいたワケじゃない。 ほんのたまにはバレーボール持って、壁にスパイク打って練習していたさ。 その時の身長・164センチ。 1年経っても全然変わっていない。周りの、小学校から一緒だった奴はもっと大きくなっている。 さすがに悔しい。昔同じくらいの身長だった奴に見下ろさせるのは。 でも牛乳飲んでも繊維質の食べ物を摂取しても、全く背は伸びなかった。 迎えた夏の大会  2 回 戦 敗 退 そう、結果は何も残らなかった。 敗因はレギュラーの、多いサーブミス。 そうだよ。全員のミスなんだ。 仕方ない、と皆が思っている。そう考えていた。 だけど、一部のレギュラーは違う考えだったんだ。 体育館の裏側にあるトイレから戻る時、曲がり角の反対から"仲間"の声が聞こえた。 "あいつ"があの時レシーブ失敗したから負けた "あいつ"があの大事な場面でサーブミスしたから負けた "あいつ"の身長がもう少し高ければあの時スパイクが決まった 全ての"あいつ"には俺の名前が入る。 ………そうかよ 自分には非がないとでも思って皆でたった「ヒトリ」を攻撃かよ そんなつまらねー奴らと、俺は遊んだり、飯食ったり、絡んでたってのかよ やっぱりお前達も俺の中では「その他大勢」でしか、ないんだな ちょっとでも、友達以上の「ツレ」と思ってた俺が阿呆みたいじゃねーかよ そのままだ。結局は3学期まで、お互い大した言葉を交わすこともなく時を過ごしていった。 唯一、全然違うクラスの野球部員とは仲が良かった。その時は、そいつだけが「ツレ」と呼べたのだろうか。 やはり絡んでくれる「友達」がほしかっただけかもしれないけど。 引退試合からすでに半年、164センチしかなかった身長は、今では171センチ。 神様がいるとすれば、 そんな仲間だったんだよってコトを気付かせてくれるために、俺の身長が伸びるのを止めてくれていたのかもしれない。 今なら、そう、思う。 そんなくだらないことを思いながら、俺は4月から、高校に通い始める
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