出会い

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ある時、モルス王は言った。 「初代と先代の功により、我がテラス王国は比類ない国力を持つに至った。そろそろ隣国に攻め入ってもよいころではないか?」 モルス王の発言により、衆議はざわめいた。 参加者である大臣や将軍たちは口々に意見を交わしあっていた。 「恐れながら、国王様!」 玉座の前に一歩進み出たのは、史官(国の歴史を記録する人)のライズだった。 「国王様のお言葉はご英断にございます。ですが、我が国にあっては、外の敵より内の敵でございます。今、国内において、好戦派と保守派が派閥争いを繰り返しております。国王様のお心が決まっておられるならば、まず内を固めるべきでありましょう。」 ライズは諸大臣を前に恭しく意見を述べた。
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