初夏

2/2
0人が本棚に入れています
本棚に追加
/9ページ
「お兄さんは、いまどうしてるんですか?」 純二さんは少し表情が曇った。 「わからない。兄貴とは、両親が離婚したあと、全く会ってないし、親父とも全く連絡も取れない。だから、いま何処に住んでいるかも知らないんだ」 「すいません、嫌な事を思い出させてしまって。」 俺は、深くお辞儀をした。「気にするな。」 たった一言だけを言って、帰っていった。 そして、次の日の朝いつものように起きて、朝刊を取りに行き、とある新聞の記事が目に入った。それは、俺がいつも行くあの湖での出来事だ。内容はあの湖でまた、殺人事件が起きたことだ。しかも、被害者は低学年で、
/9ページ

最初のコメントを投稿しよう!