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高校三年、彼は中学からの部活、バレーボールをまだ続けていた。
そして、引退試合の日
対戦相手は、シードの私立高校だった。
当然と言うべきか、公立高校の彼のチームは試合には負けた。
しかし、フルセットの戦いになり、大健闘と言えるべき試合だった、試合に負けたチームメイトは、泣いていた。
試合の終盤、攻撃の要と言える彼の足腰は疲労でいつものように跳べることはなかった。
だからと言うべきか、自分の不甲斐なさと後悔が残り、素直に泣けない。
そんな彼の前に、ありがとう、いてくれてよかった、ごめん、など様々な声が飛び交う。
しかし、彼がみんなと一緒に泣けることはなかった。
身体と精神的疲れで、とぼとぼと家に帰った、そしていつものようにハナが迎えてくれる。
それだけで何かホッとした。
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