夏のはじまり。

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夏のはじまり。

六月二十日 うー……朝か。 俺は高校二年生の匠。 テストが近いのに、もう夏休みの事で頭がいっぱいの今日このごろ。 おーし、今日も一日頑張りますか。 匠「ふぁ……まずは妹を起こるさないとな」 寝起き悪いから。 かわいく寝ぼけてくれればいいんだけどね。 匠「おっと、着替えないと……」 着替えしてから時間かからなくなったな。 上着を着なくなくなっただけだけど。 部屋を出て一階に向かう途中、女の人の声。 匠「もう来てるのか、夏美」 夏美は俺の幼なじみだ。 親父がいない代わりに、毎朝朝飯の用意をしてくれる。 こんな風に朝を迎えられるんだ、夏美には感謝しないとな。 匠「沙奈ー!朝だ、起きろ」 沙奈は妹の名前。 沙奈「うむぅ……」 匠「お、珍しいな、起きたのか?」 沙奈「……今日はパンが食べたいなぁ。」 匠「お、おい、沙奈?」 沙奈「……うん?お兄ちゃん、ジャムは何処?」 匠「……ちゃんと着替えて来いよ。」 ……はぁ、やっぱり寝ぼけてたか。 寝ぼけるにしても、やけに具体的だな。 匠「少しは成長しないもんかね……」 いつまでも、俺がおこしてやれるかわからないんだから。 と、言いながら、一階に向かう。 匠「おはよ、夏美」 夏美「あ、たっくんおはよう」 いつもの愛称、恥ずかしいな。 はやばやとテーブルに着く。 それを待っていたかの様にら次々と食器が並べられた。 別に意識した訳じゃないのに、よく合わせられると感謝する。 夏美「どうしたの?たっくん?」 匠「タイミング良いなってさ。」 夏美「だいたいは作っておくから、後は温めるだけだし」 匠「ふーん」 と、朝飯を食べて学校にむかう。 匠「もうすぐ試験だからなぁ~頑張らないと。」 …また一日が始まった。
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