2/2
549人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
あれ……俺……なんで……こんな……場所で…… 彼が目覚めたのは夜明け前。 辺りには静寂と月明かり。 早く……帰ら……ないと……マスターに……怒られる…… 彼は歩き出した。 薄暗い都会の道を。 主人のもとへと帰る為に。 今日は……水曜日か……ゴミ……出さないと…… 辿り着いたのは一軒の家。 それは飼い主の待つ場所。 それが彼の居場所。 もう……寝てる……かな……静かに……しないと…… 廊下を進み階段を上がる。 目の前の扉を開く。 其処は正しく主人の部屋。 彼は主人の横に倒れこんだ。 マスター…………おやすみ……なさい…… 彼は主人の寝顔を眺めながら、深い眠りへ堕ちて行った……。
/56ページ

最初のコメントを投稿しよう!