549人が本棚に入れています
本棚に追加
/56ページ
あれ……俺……なんで……こんな……場所で……
彼が目覚めたのは夜明け前。
辺りには静寂と月明かり。
早く……帰ら……ないと……マスターに……怒られる……
彼は歩き出した。
薄暗い都会の道を。
主人のもとへと帰る為に。
今日は……水曜日か……ゴミ……出さないと……
辿り着いたのは一軒の家。
それは飼い主の待つ場所。
それが彼の居場所。
もう……寝てる……かな……静かに……しないと……
廊下を進み階段を上がる。
目の前の扉を開く。
其処は正しく主人の部屋。
彼は主人の横に倒れこんだ。
マスター…………おやすみ……なさい……
彼は主人の寝顔を眺めながら、深い眠りへ堕ちて行った……。
最初のコメントを投稿しよう!