花火

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しまった!! 体中に衝撃が走り、眠気が一気に吹き飛んだ。 条件反射に窓の外を覗きこむと、見覚えの無い黒い町並みが走っていた。 降り損ねた…。 ため息と共に窓にもたれかかり、ちらりと腕時計に目をやった。 7時20分…。 外の暗さにしてはまだ早い時間だ。 そういえば今日は雨が降っていたっけ。 邪魔になった髪を耳にかけ、次のバス停を見ようと眼鏡をかけ直した。 しかしどうやら眼鏡の視力が合わないらしく、ぼんやりとしか見えない。
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