プロローグ

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 息を切らしながら俺はただ走る。暗い路地を走る。 「アイツはおかしい」  脇腹が痛い。しかし走る。外灯が少なくて暗い。でも立ち止まれない。 「何で俺がこんな目に」  追い付かれてしまう。もうダメだ、脇腹が痛い。心臓が苦しい。自分の意思とは無関係に弾む心臓に息が切れる。 「あんな穴覗くんじゃなかった」
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