始まり

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 桜が咲き、希望に満ちた新入生がアパートの前の通りを歩く。そんな季節に俺は、部屋の壁に一つの穴を見つけた。  それまでは普通の大学生で、一人暮らしをしてた。アパートは古く、付近に外灯が少ないため夜にアパートの近くを歩く者は、少し不安に感じてしまうだろう。そして今時珍しい木造だ。そんなアパートに一人住んでいた。  話が長くなりそうなので、端的に言ってしまおう。朝起きると部屋の壁、俺のベットとは対面になる壁の真ん中に小さな穴が空いてた。  その時の気持ちを想像できるか?
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