519人が本棚に入れています
本棚に追加
体育館の中は、ただでさえ暑いのに人が多いからもっと暑い。
「校長先生ー話ながぁい。」
「もうすこし我慢しろ。てか、お前の場所ここじゃねぇし。」
「気にしない、気にしない。禿げちゃうそ、。」
「お前は後ろにいる人に、髪の毛むしられるぞ。」
「へっ?。」
真の後ろには仁王立ちのゴリ。
真の弱みはこれかもなー。
「上田はそんなにも俺に傍にいてほしいのか。では、ずっと隣にいてあげよう。」
「あら、嬉しいですわ、先生。」
真、青ざめてるし。
笑えてねぇ。
真は泣きそうになりながら、ゴリに正しいところまで戻された。もちろん隣にはゴリ。
やっと校長先生の話が終わったと思ったら、次は表彰式。
「何人いるんだよ。はやくしてくれ。暑い……。」
俺には関係ないから下を向いて、うちわ代わりに手で顏をあおいでいた。
「絵画コンクール特別賞。矢野唯。」
えっ!先輩?
俺は驚いて顏をあげた。
最初のコメントを投稿しよう!