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それはまだ、零が五歳だった頃の出来事…―――――――。
――――――ガタン…ッ!
(ン…。なんだろー…。おきゃくさま、かなぁ?)
「く…ッ、貴様、が…っ!」
『あの時は、油断して負けたが、今度こそ…ッ!』
(アノとき…?って、なに?)
ブ…ッ!グチュッ…っ!!
「ぐゔ…っ、ぅあッ!」
「ア、ナ…、タ……ァッ」
『フ…ッ。あの時は油断していたからか強いと思ったが…、あの時より大分能力が落ちた様だねぇ。
今の私にしてみれば、赤子の手を捻り潰す様なモノだったなァ。
しかし…、流石に忌々しいヴァンパイアハンターの血液だけあって不味い。』
「ぐ…ぅッ!」
(なんか…、てつくさい。なんだろー?このニオイ。
このどくとくのニオイは…、このニオイはたしか…―――――。)
『不味くても腹の足しにはなったがナァ…。じゃあ、失礼するよ。またな。間抜けなヴァンパイアハンターの諸君。まぁ…、後は貴様等は死ぬだけなのだから…。もう二度と逢う事はないが、な…。
ふひゃははははははは…ッ!』
(この…、ニオイは…――――。)
『――――――…ッ!?』
―――――ドク…っ!!
コノ…、テツノヨウナ…、キョウレツナニオイハ…――――――。
ドク、ン…っ!!!ソウ…、ダ。
コノ…、“ニオイ”ハ…、チノ、“チノニオイ”――――――。
ドクン…―――――――っ!!!『…パ、パ…?マ、マ…?』
「零…。ごめん、ね…………。」
『ぁ…っ、い、嫌だよ…っ!僕をおいてかないで!!パパ…っ!!ママァ…っ!!!』
「「…………………。」」
『い、嫌だ…っ!そん…っ、なのいやだぁあぁああぁーっっ!!』
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