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散る花を見て 雪のようだと貴女は言う 天使の微笑みで 鈴の声音で 無邪気な仕種で。 「雪なんて 見たこともないくせに」 私が笑ってからかうと 彼女は少し首を傾げて 「人って見たこともないものに憧れるものなのよ。 だから私は、一生雪を見ずに過ごすつもりよ。」 まだ恋も知らない あどけない少女は そう言って笑った。
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