3人が本棚に入れています
本棚に追加
これがきっかけ
だったのかも知れない。
今だに教室には行けないが
彼と話すのが
ほぼ毎日の日課になり
自然に笑えるようになった。
そして蓮は私を凛と呼び
私は彼を蓮くんと
呼べるまでになった。
でも私は彼がどうしても
いじめられているようには
見えなかった。
どこか変なトコがある
という訳でもなく
見た目、しゃべり方、話、仕草
どこを見ても普通だと思う。
と言うよりかっこいい!!
だから余計に不思議だった。
けれど毎日のように
私が死のうとした
駅のプラットホームに来てくれる
彼を見て
彼の優しさだったことに
気付いた。
そして今日もまた
彼は駅のプラットホームに
来てくれる。
「ねぇ凛??」
「うん??」
「俺、たぶん凛と
同じクラスなんだ。
だからさ…
教室来てみない??」
「!!?」
思ってもみない話に
びっくりはしたものの
彼がいるなら
教室に行ってみようかな…
そう思った、
その時
「凛のことは俺が守るから」
蓮は真剣な顔をして
言った後にとても優しく笑った。
その顔を見た凛は
戸惑いながらも「うん」と
うなずいた。
明日、初めて
教室に行こうと思う。
.
最初のコメントを投稿しよう!