非日常の開幕

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「だぁぁぁ!」  正面からの一太刀。防げる。避けれるが、ここは防ぐべきか。  竹刀同士がぶつかり、一つ音がする。 「なっ!?」 「まだまだ剣筋があまい。それでは俺には勝てないぞ、和輝?」  俺は微笑を浮かべる。 「鏡哉、ちったぁ手ぇ抜けよな」 「あいにく、手加減は苦手でな。まぁ、お前に合わせるくらいなら簡単だがな」 「言ったな?負けたら手加減したことを呪え!」  和輝は切りかかって来る。もっとも俺が負けるわけがないので、とりあえず押されてるように見せよう。  やはり、形がなっていない。微妙だが、形が崩れているところが目立つ。 「くっ…和輝、いつの間にこんなに力を…」 「俺を舐めてかかった罰だぜ」 「とでも言うかと思ったか?」  俺は余裕の表情で押し返す。  和輝は驚いているようだな。さっきまで押していたのに、簡単に返されてしまったんだからな。もちろん手加減はしているが。
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