13人が本棚に入れています
本棚に追加
翌日。
私(OL/25歳未婚)の努力の甲斐あって、手元には子豚が生み出した、憧れの100万円の札束(全てしわくちゃ)があった。
・・・うふふふふ。
これで、私もセレブの仲間に―
「よしよし・・・オーッホッホッホ!」
子豚の鼻面をガシガシと撫でながら、私は高笑いをした。
帰りに、例の「ハニースイーツ」にでも寄って、フルーツ・テンコモリ・パフェでも食べようかしら。
「それじゃあ、行ってきま~す♪」
そして私は百万円の札束(全てくしゃくしゃ)をハンドバッグに捻じ込んで、意気揚々と仕事に向かった。
・・・
本日の仕事の反省
◎仕事は好調。上司にも褒められた。
◎今日は社員食堂で、迷わず豚カツ定食(大盛)を注文できた。
◎帰宅前に「ハニースイーツ」に立ち寄り、フルーツ・テンコモリ・パフェを注文(2000円の出費)。半端なく旨かった。
・・・
帰宅すると、子豚はつぶらな瞳で私を出迎えてくれた。
私は子豚の頭を撫でると、百万円の札束(しわだらけ)を取りだし、食べさせた。
もしゃもしゃと札束を食べる子豚を見て、私はあることを思いついた。
― ATMに行ってお金おろしてこよう。
口座から全部お金をおろして、子豚にもりもり食べさせれば、お金はねずみ算式に、どんどん増えるではないか。
「よし、行こう」
無心に万札を噛み締める子豚を残し、私は意気揚々として家を飛び出した。
最初のコメントを投稿しよう!