「貯金箱」

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翌日。 私(OL/25歳未婚)の努力の甲斐あって、手元には子豚が生み出した、憧れの100万円の札束(全てしわくちゃ)があった。 ・・・うふふふふ。 これで、私もセレブの仲間に― 「よしよし・・・オーッホッホッホ!」 子豚の鼻面をガシガシと撫でながら、私は高笑いをした。 帰りに、例の「ハニースイーツ」にでも寄って、フルーツ・テンコモリ・パフェでも食べようかしら。 「それじゃあ、行ってきま~す♪」 そして私は百万円の札束(全てくしゃくしゃ)をハンドバッグに捻じ込んで、意気揚々と仕事に向かった。 ・・・ 本日の仕事の反省 ◎仕事は好調。上司にも褒められた。 ◎今日は社員食堂で、迷わず豚カツ定食(大盛)を注文できた。 ◎帰宅前に「ハニースイーツ」に立ち寄り、フルーツ・テンコモリ・パフェを注文(2000円の出費)。半端なく旨かった。 ・・・ 帰宅すると、子豚はつぶらな瞳で私を出迎えてくれた。 私は子豚の頭を撫でると、百万円の札束(しわだらけ)を取りだし、食べさせた。 もしゃもしゃと札束を食べる子豚を見て、私はあることを思いついた。 ― ATMに行ってお金おろしてこよう。 口座から全部お金をおろして、子豚にもりもり食べさせれば、お金はねずみ算式に、どんどん増えるではないか。 「よし、行こう」 無心に万札を噛み締める子豚を残し、私は意気揚々として家を飛び出した。
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