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「じゃ、どういう意味で言ったのよ」
呆れ顔の咲菜がサムライに尋ねた。
「じ、自分は重玄と申します。実は自分は魔界で剣客をしているのですが・・・・・」
一見すればサムライのコスプレをした人間にしか見えないがやはり魔界から来たようだ。
「自分は以前こちらの世界に来た時に負けてしまった侍を探しています」
前にも、一度こちらに来たという重玄は、その侍に一瞬で負けてしまったという。
今回、こちらに来た理由は負けてしまったという侍を探しだし、もう一度リベンジしたいと説明してくれた。
そこで一同に共通の疑問が生まれた。
「ワケは分かった。けど、一ついいか?」
同じ武器を使う環が口を開いた。
「はい」
「それはいつの話だ?」
「いつと言いますと?」
「重玄さんが負けたのはいつだ?」
「300年位前です」
それを聞いた一同は絶句した。
普通に考えて、その侍が平成時代である現在まで生き続けている可能性はゼロだ。
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