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環から飛び出した光の玉はふわふわと倒れている環の体の上を浮遊している。
「あんた、一体何をしたの!?」
咲菜は突然の事態に慌てながら重玄に近寄る。
だが、重玄も困惑していた。
「わ、わ、わかりません?!私にあの様な玉を出す能力はありません」
「これは一体・・・・・」
咲菜・真紀・重玄・周が倒れている環を囲んでいた。
急いで手当をしたかったがこの光の玉が何なのかが分からない以上、迂闊に手を出せなかった。
そんな事態を慎矢達も離れた場所から見ていた。
だが、駆け寄ろうとする気配はなかった。
そんな慎矢達の事など構う余裕なども無い位に咲菜は焦っていた。
「この光の玉を何とかしなきゃ、環の手当も出来ないよ」
「ヘタに動かすと彼女が危ないな」
真紀はポケットから携帯を取り出し、“119”に連絡し、救急車を呼んだ。
後は、救急車が到着するまでにこの光の玉を何とかしなければいけない。
そんな時だった。
一人の男の声が辺りに響いた。
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