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「敗者は自らの力を差し出さなければならない」
声のした方に視線が集まった。
校門の所にスーツに身を包んだ岸川の姿があった。
岸川は不敵な笑みを浮かべながらゆっくりとこちらに歩いてくる。
「敗者?」
「九条のネットワークなら、このゲームのカラクリ位もうとっくにバレてると思ったが・・・・・。どうやら、まだ分かってないみたいだな」
「あんた等、一体何がしたいの?」
「松原派の権力を確かなモノにする」
自信満々の顔で岸川は言った。
「儀式をやるとそれが出来るわけ?」
「まぁな。このゲームのルールを特別に教えてやるよ。とある2人が戦ったとする。結果、勝者と敗者に2人は分けられるな。勝敗がついたその瞬間、敗者は勝者に自分の魔力または生命力を差し出す。これが基本的なルールだ」
「その勝者は敗者から魔力とかを受けとったらどうなんの?」
咲菜は薄々気づいていたがあえて尋ねた。
「その分だけ強くなる」
やっぱりだった。
これを大勢でやれば大変な事になるだろう。
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