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次の日、あたしが起きたのは昼近くだった。
橋本久志はもう隣にはいなくて、布団をめくるとあたしは裸だった。
まさか妄想ではない。
橋本久志には空き巣のお礼だけ言って、その他のことには触れなかった。空き巣のことも酔っててあまり覚えていないことにした。
触れてはいけない出来事。
でもなかったことにはしたくない。
それからあたしは一方的に橋本久志を避けた。
ベッドの中で「久志」と呼んでから、あたしは橋本くんとはもう呼べなくて、橋本久志と呼ぶようになった。
こんな複雑な気持ち、橋本久志は気づかないだろう。
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