プロローグ

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わずか十数分間の美沙紀の変貌ぶりを考えれば、平常心はかろうじて存在するというだけで、もはや彼女の心の中で脇役以下に成り下がっている事は明白だった。 だが、そんな美沙紀の平常心は、健気にもなけなしの勇気を振り絞り、辛うじて彼女をトイレに駆け込ませる事に成功した。 美沙紀は、トイレの床に座り込んで頭を抱え、歯ぎしりしながらうめき声を上げた。
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