プロローグ

7/18
前へ
/106ページ
次へ
そうだ。泣いてる場合なんかじゃない。 美沙紀は、涙でグシャグシャになった顔を拭きもせずに、再び歩きだした。 美沙紀、貴女は何をしにここに来たの? 人の幸せを羨む為じゃないのよ。 あいつに、あの憎い女に復習する為、思い知らせてやる為でしょう。 美沙紀は自分に言い聞かせるように何度も呟きながら、ショルダーバックの中に手を入れて、大切に持ってきた物を確認するかの様にしっかりと掴んだ。
/106ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1275人が本棚に入れています
本棚に追加