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京一と尾毛羅は居酒屋を後にして行きつけのスナックに向かった。
[ヘブンズドア]というその店は客が10人も入れば一杯になるような小さな店だ。
50代のママと30代の女性従業員で営業している。
京一と尾毛羅は常連客で、特に京一は毎週のように来ている。
店の従業員の礼子は、いつも明るく接客するから人気がある。
『あらぁ、いらっしゃ~い』と礼子は二人を笑顔で迎えた。
京一は照れ臭そうな表情を浮かべながら席に座った。
『礼ちゃん、まずビール1本頂戴』と尾毛羅が大きな声で注文した。
金曜の夜だが、店内はまだ客が一人もいなかった。
尾毛羅が『よし!貸し切りで土曜の馬券検討会をやろうか?』と勝手に決めつけた。
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