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「ふふっ…本当にあなたは可愛い人だ」
僕は彼を抱きしめながら、耳元で囁いていた。
「…………馬鹿泉……///」
「ははっ!それでもいいでしょう……僕は確かに馬鹿かもしれませんし。…こんなに大切なあなたを泣かせてしまうような奴なんですから」
「………くさっ」
「確かに今のはクサかったですね。すいません」
彼は僕の胸に顔を埋め、拳で僕の胸をぽかぽか叩きながら悪態をつく。
そんな一つ一つの行動さえも愛しい。
「………なぁ古泉」
「はい、なんでしょう?」
彼はそのままの体勢で話しだした。
顔を見られたくないというキョン君の気持ちをを察し、僕は、顔が見たいという気持ちを抑えて、話を聞いた。
「嘘ついて……ごめん」
「そんな……謝らないでくださいよ」
「………なんでだよ」
「忘れたんですか?今日と言う日を」
「…エイプリルフール…だろ…?」
「今日は、どうしても良い日なんですか…?」
「嘘を…ついても良い…日」
「そうですよね。だから、いいじゃないですか、もう」
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