大好き

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  「そっか」     「そうですよ。…そういえばキョン君」     「ん?」     「泣き終わりましたか?」   僕はニコっと彼に問った。     「ばっ…泣いてねぇーよ!」   彼は勢いよく僕の胸元から離れ、怒鳴ってきた。 しかし彼の言葉とは裏腹に、僕の制服は彼の涙で濡れていた。   「シミ、できちゃいました」   「お前の、涎だろっ」     …………。 キョン君、それは流石に無理がありますよ。   「はは、そうでしたか」   ――まぁ、いいでしょう。 この涙は、僕のために流れた涙だと思うと、不思議と彼の涎発言も全然気になりはしなかった。     「脱げ」   「へ?何ですか、唐突に…」   「脱げってばっ」   「そんなに早まらなくても……あっ、でもキョン君が積極的な時こそ、ヤってしまうべきなのでしょうか!」   「っばか!ちげーっての!……クリーニング、出しとくから」 これ変わりに着てろ、とキョン君のブレザーが僕にわたってきた。 「いいですよ、そのうち乾きますし…それに何より、キョン君の涙つきブレザーなんてレアものじゃないですか」 「んのっ!変態変人助平野郎!! 」 「…僕…オカシイ人みたいです」 「充分おかしいだろ?」 「キョン君の前では♪」
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