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扉を開ける
夏のじめっとした風が肌にまとわりついた
秋子はぼんやりなんでこんなところにいるのだろうと回ってない思考で必死に考えていた
そして、ポツリとつぶやいた……
「夏がこんなにあついからいけないのよ……」
夏の暑さだけではない、すべてがいやだった、でもその中でも、クズ同然の自分がもっときらいだった。だから、こんな呼吸をするのもつらい現実も、大切な人たちを悲しませることしかできない自分もすててしまいたかった。
『生きている価値、存在する理由』そんなものこの時の秋子には、皆無だった
だから、楽になりたかった、毎日、毎日、自分がいまなぜ生きていなければいけないのか、そんなことばかり考えていた
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