―始まり―

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―東京― 「……ニュースの時間です。昨日、再びあの残酷な事件が起きてしまいました。 今回事件が起きたのは荒川中学校です。 犠牲者は3年3組の生徒です。 生存者は誰一人おらず………」 テレビの中で女の人がそう言っていた。 「やあねぇ…またあの事件が起きたの?しかも、荒川中学校って… ここの近くじゃない。怖いわねぇ……」 食パンを片手に母は翔に問い掛ける様にして呟いた。 「………本当だな。ごちそうさま」 母の質問に翔は適当に返事をして朝食を済ませた。 そして、早々とリビングを後にした。 木下 翔(きのした しょう)それが俺の名前だ。
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