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兎は一斉に教室を飛び出して行く。少しでも鬼から逃げようと皆、必死だった。
翔は、那智の姿を探し周りをキョロキョロしていたが、すでに教室にはいなかった。
それに気付いたのか広大が言う。
「翔!那智ちゃんなら大丈夫だ!だから、俺達も行くぞ!」
翔は広大に引っ張られて教室を出て行った。
その様子を見て笑っている人が一人。隆志だ。
「あ~行っちゃった♪でもまぁいいや。時間はたっぷりあるし♪後でメールしとこ♪
んじゃ、鬼行って良いよ♪」
隆志は両手をパンパンと叩いた。その音に鬼は一斉に始動する。ゆっくりと教室を出て行った。
まるで操り人形みたいに…。
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