苦楽

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「おい、ちび助。おまえは自分の姿がわからないのか?」 ちい星さん 星たちは、本当は形というものがあまりないので、ちい星さんを見る(見える)人たちは、その人たちのそれぞれの心の目で、ちい星さんの姿を見るのです。 ちい星さんがたずねます。 「君は、だあれ?」 囚人はこたえます。 「俺か?俺は、死刑囚だ」 「シ・ケイシュウ」 ちい星さんは、目をまんまるにしてたずねます。『死刑囚』という言葉の意味がわからないので、きっと名前だと思ったのです。
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