苦楽

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「すまない、ちび助」 シ・ケイシュウは、そう言いました。 けれど、まわりにいた大人たちは、それが何のことだかわからずに、きっと囚人が死の間際に混乱したのだろうと思って、 無視しました。 シ・ケイシュウは涙を流していましたが、目隠しをされていましたので、誰もそれに気がつきませんでした。 スイッチが一斉に押されます。 シ・ケイシュウの涙と意識は、そこでストップしました。
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