苦楽

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ちい星さんは、シ・ケイシュウの体に光が走るのを、めずらしそうに見つめています。 椅子から流れ出た電流は、シ・ケイシュウの体を駆けめぐり、それはまるで、ゼネの死と誕生に近いものがありました。 けれど、ただひとつ違うのは、光が駆けめぐっている時、シ・ケイシュウの体から、椅子の光とは色が違う、暗くてちいさな光が抜け出たことです。 その光は、シ・ケイシュウの胸のところから抜け出て、天へめざして弱々しくのぼりはじめました。
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