羨望

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「こんなに遠くまで、どうやって来たの?やっぱり、飛んで来たのかな?」 ちい星さんがたずねます。 「いいえ、泳いで来たのです」 ヒトデがこたえました。 ヒトデは飛ぶことができません。 星型の体を伸び縮みさせながら、少しずつ弾みをつけて、上へ上へとジャンプするのです。 それは大変な作業で、ここまでたどり着くのは本当に骨が折れました。けれどヒトデはそんなこと、別にたいしたことじゃないと言うような顔で話します。 「地球とここでは、そんなに離れちゃいませんからね」 ちい星さんは、感心しながら頷いています。
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