11人が本棚に入れています
本棚に追加
/255ページ
―光になるよ―
「そうか、君は僕の星だね」
瞳の中で、ペテダルトンは、ひときわキラリと輝きました。
「けれど、いいの?そりゃあ、僕の一生は、八十年そこそこで、君の一生は、永遠に近いものだけど、君の一分と僕の一分、互いに変わりはないんだよ」
男の子は、鏡の中のペテダルトンを見つめて言いました。
―かまわないんだよ―
その声は、男の子の耳には聞こえませんでしたが、頭の中に響きました。
―僕、しばらく、君の中で眠る事にしたんだ―
もちろん、ペテダルトンは眠るつもりはありませんでしたが、もう、それ以上、男の子に話しかけなくなりました。
だって、頭の中に違う人が居たりしたら、あなた、おかしくなっちゃうじゃありませんか。
男の子は幸せに生きました。
最初のコメントを投稿しよう!