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海の底は、
真っ暗でした。
けれど、かすかな、ちいさな光が、
ひとつ‥ふたつ‥
ゆらゆら揺れています。
「ネオンさんだ!」
ちい星さんが、近づいたとたん、
ごー というすごい音とともに、砂ぼこりがたちました。
「わしを起こすのは、誰だ?」
それは、とても大きな、ちょうちんあんこうでした。
「あなた、ネオンさん?」
ちい星さんは聞きました。
あんこうは、二本のランプをゆらゆらさせて、めんどくさそうに答えます。
「たしかに、わしは、そうではない」
そうして、
「さがしひとは、波の外で会うのが、ふつう」
と、つけくわえました。
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