ちい星さん

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月に、いちにど、 お月さまは 闇のカーテンをひいて、その中で書き物をしたりします。 それで、書き物をしている途中、ちょっと、わからない字がでてきたので、 いつも、カーテンの外のイスの上に、ちょこんと座っている、ちい星さんに 「ちょっと、辞書を取っておくれ」と言ったのです。 けれど、しばらくたっても返事はないし、いくら待っても辞書はきません。 それで、不思議に思ってカーテンを開けてのぞくと、イスの上に、ちい星さんはいませんでした。 書き置きがありました。 [ネオンさんに 会いに行ってきます] お月さまは、闇のカーテンを全部端っこによせました。 そうして、支度をしました。 お顔は、真っ青になっていました。
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