箱の鬼

13/16
前へ
/255ページ
次へ
まず、指先がほんのり輝き出しました。 ―さみしい、さみしい― 心がくりかえします 光は指先から、しだいに腕の方へ、腕を通って足の方へ… ―みんな、僕を忘れるんだ― さみしい思いと、かなしい思いが、くるしい憎しみの心をつくりあげます。 憎しみの心は、ペテダルトンの光となって、体を包み込もうとします。 ペテダルトンも、それに身をまかせます。 光が、ペテダルトンの頭の方へ向かった瞬間、 ペテダルトンは、あの言葉を思い出しました。
/255ページ

最初のコメントを投稿しよう!

11人が本棚に入れています
本棚に追加