ちい星さん

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ちい星さんは、なぜたか背中が、ぞくぞくっと、冷たくなっていくのに気がつきました。 (おかしいなあ、夜更かし、したからかな) おしゃべりの途中で入る、ネオン達の「クツクツ笑い」は夜明けが近づくにつれて、どんどんひどくなります。 「僕、ちょっと寒いけど、君達、なんともないのかい?」 ちい星さんはたずねます。 「ううん、ちっとも、寒かない」 そうして、クツクツ笑います。 ―ちい星!― とつぜん、空から声がかかります。 お月さまでした。 ―はやく、 空に戻って来い― お月さまは怒鳴ります。目が怒ってます。 ちい星さんは、怖くなりました。 (戻ったら、お仕置きされちゃう!) 「大丈夫って」 ネオン達が笑います。 「俺達が、隠してやるさ」 そう言って、ぱあっと輝くと、ちい星さんの光を、全部隠してしまいました。
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