山道

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細い山道… 突き進んでも崖か行き止まりに突き当たる、そんな雰囲気の道。もしかしたら絶景でも…、そう思った。 だが狭い上に木や草が生い茂っている。安達くんはまた<自分の車じゃないからいいや!>なんて考えなのだろう、見るからにワクワクしている! 「えーっ!?マジーッ!?」 これは流石の拓も嫌そうだ。正常な判断ではあるが… 「拓ちゃんワイルドライフしようよう!」 と直人が畳み掛ける。見ていて面白い、俺もここは一緒になって畳み掛けよう。 「リーダー!冒険が俺たちを待ってるよ!!」 心ではリーダー等と少しも思っていないが、拓を踊らせて反応を観るのはなかなか面白い。言っておくが決して仲が悪いわけではない、むしろその逆だ。皆が皆、親友と呼べる存在。 だが… やはり拓をいじるのは止められない。 拓の眉間にシワがよる。 「行ってもいいけどまたバックで出なきゃいけなくなったらお前ら責任取れよ!」 「やったー!!流石だリーダー!」 皆で代わる代わる拓を囃し立てる。 単純だな拓は。第一にバックで出なきゃいけない責任って何だ?前回バックでしか出られなくなった時はトランクに俺と直人が後ろ向きで乗りこんで先導をしながら抜け出した。 楽しかった…またしたい…
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