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なんで こんな所に連れて来たんだろう。
不思議に思って考えていると、啓が扉にもたれてため息をついた。
「本当にお前は……」
そう言う啓の顔は笑ってるけど
「どうしようか」
ニコニコ笑ってるけど目が笑ってない!!
え!?
どうしようかって!?
あたし死んじゃうのか!?
あたしは啓から離れるように後退りした。
それを追う啓。
ちょちょちょちょちょ!!
あたしまだ死にたくないぃぃいぃぃ!!!
あたしはついに壁まで追い詰められた。
絶対絶命……っ!!!
啓はあたしの顔の横におもいっきり手をついた。
‐バンッ‐
ひぃぃぃいぃぃ!!!
「あっあの……啓……!?」
啓を呼んでも反応がない。
啓がうつむいていた顔を上げた時
啓の前髪から覗く目と目が合った。
その瞬間ドキッと心臓が鳴った。
本当に啓は卑怯だ。
自分が格好良い事を知ってる。
どんな顔をすれば女の子が堕ちるかわかってるんだ。
悔しいな。
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