涙の告白

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すると ‐グイッ‐ 突然 腕を引っ張られて口を塞がれた。 これは 夢ですか? 啓にキスされてるなんて、信じられない。 あたしが呆然としていると、ゆっくり啓が離れた。 「自分だけ言いたいこと言ってんじゃねぇよ」 「え……?」 「ずっと好きだったのは、お前だけじゃねぇんだよ」 啓がそう言った瞬間 思いっきり抱きしめられた。 少し痛いぐらいに。 その痛さが夢じゃない事を物語っている。 「ずっと好きだった。 初めて声かけた時から、ずっと」 それって あたしと一緒かもしれない。 あの日からあたし達は 恋におちてしまってたんだね。 あたしは啓の背中に腕を回した。 「やっと俺のもんになったんだ。一生逃がしてやんねぇ」 啓……。 あたしは涙を流して ずっと頷いていた。 だけど 幸せすぎて忘れてた事が一つ。 「あっ!!!」 突然 大声を出したあたしを驚いて見た啓。 ヤバい。 理事長に殺される……ッ 「いきなり何だよ?」 「この鬼ごっこ、テレビ放送されてるんだ!!」 「はあぁぁあぁぁ!?」 .
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