涙の告白

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あたしは頭を抱え込んだ。 「この学校を宣伝するための企画だったんだよ!!」 「じゃあ、そろそろ行かないとマズくね?」 「…………」 「…………」 ‐ダッ‐ あたしと啓は全力疾走で律の場所まで走った。 それを見つけた生徒が、あたし達を追いかけてくる。 なんか めちゃくちゃ怖いんですけどぉぉおぉぉ!? 「ウザイな……」 「え……?」 ‐ヒョイッ‐ 「…………ッ!!?」 いきなり啓があたしを抱っこし始めた。 しかも お姫様抱っこぉぉおぉぉ!! 「啓!?」 「うっさい、黙れ」 「…………」 だぁぁあぁぁっく!!! いくら全校生徒が聞こえてないからって!! あたしは悔しさを押し殺してうつむいていた。 「啓の意地悪……」 「知ってる事じゃん」 何も言い返せずにいると、律がいる場所に着いた。 律はあたしと啓を見て一瞬目をパチリとさせた。 「俺が……捕まえた…ぜ……」 啓が息切れしながら あたしを律の前で下ろした。 .
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