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律はあたしと啓を何度か見て頷いた。
「そう言う事」
意味がわからずに首を傾げていると、律があたしのおでこを人差し指ではじいた。
「やっとくっ付いたんだね」
「えへへ」
あたしは律に向かってピースをした。
それに律も微笑んだ。
「ていうか、律」
「何?啓」
「葵の格好はなんだよ!!」
啓があたしを指差して律に掴みかかった。
あたしの格好?
あたしは自分の格好を見た。
あ!!!
だんだん顔が赤くなってくる。
忘れてたけど、あたし……
露出度大の猫コスプレだったんだぁぁあぁぁ!!!
あたしはその場にしゃがんだ。
「ああ。葵の格好?ナイスだろ?」
「何が!?何がナイスなんだよ!!!」
「彼氏にとっては苦痛な格好だよね。他の男に見られるんだもん」
「おまっ!!!わかってて選んだのか!?」
「いまいち煮え切らない二人のためにした事だよ。
ホント俺って粋なことするよねぇ」
「「自分で言ってんじゃねぇよ!!!」」
あたしはしゃがんだまま動けないでいた。
だって、全校生徒に腹見られるなんて……
悲しいにも程がある!!!
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