涙の告白

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そんなあたしの肩に学ランがかけられた。 え? びっくりして啓を見ると、啓はカッターシャツ一枚。 「啓!!あたし大丈夫だよ!?」 「お前が大丈夫でも、俺が耐えれそうにないんだよ」 そう言って啓はあたしを立たせた。 そして そのまま真っ正面から抱き締められた。 「ちょっ!!テレビに映ってるんだよ!?」 「だから抱き締めてるんじゃん」 「は!?」 「こいつは俺のだって知らせるために」 「!!!!!?」 そう言って啓が微笑んだ。 そしてテレビに向かって天使の微笑みを向ける。 「啓ってホント二重人格だよね」 「葵はホント貧乏だよね」 「うるせえよ」 こんな 周りにばっか良い顔する生徒会長。 だけど二重人格だって知ってるのは 近くにいる人しか知らない事実。 そう言う意味では 二重人格のS男も悪くない気がする。 「葵、俺から逃げようとしたら抹殺するから」 やっぱり前言撤回。 あたしはこれから 二重人格の王子様に振り回されるようです。 「この……二重人格!!」 「最高の褒め言葉をありがとう」 「褒めてねぇ!!!」 END
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