旅立ち

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 「大丈夫だよ、アネレ。すぐ戻ってくるから」  若いけれど、しっかりとした声で空の色の小鳥が答えました。  「…約束ね、お兄ちゃん。早く帰ってきてね」  不安そうにしながらも、しっかりした声でアネレと呼ばれた小鳥は応えました。  「ああ。約束だ」  二羽は翼の先で指切りをかわしました。  「じゃ、行ってくる。母さんのこと、頼んだよ」  そう言ってにこっと微笑み、空の色の小鳥はそっと自分の家を後にしました。
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