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女の子は図書室に向かい、ほっと息をつくと本を読み始めた。
…いっちょ、話しかけてみっか。
胸ポケットからメモ帳とペンを取り出し、さらさらと走らせた。
びっと破り、目の前に置く。
『どうして耐える?』
「え?え?」
目を見開き、誰もいない図書室を見回した。
早く答えろ。
またペンを走らせ、目の前に置く。
『どうして我慢する?』
「ッ…それが私の戦い方だから」
戦い方?
またペンを走らせる。
『戦い方とは?』
「ホントはね…泣き叫んで、ブン殴って、逃げ出したい。でも、殴ったら親があんなクソ下らねぇヤツに謝りに行かなきゃ行けない。だから、しないの。
でも、正直、人並みの自信もなくして、コンプレックスの塊になって、死にたいけど。
死ねないから。
だから生きるしかない。
殺してやりたい時もあった『アイツが死ぬなら、一生この罪を背負い続けてもいい』って思った。
でも、出来ない。それが現実だから」
噛みしめるように誰もいない空間で喋る。
『ではどうする?』
また紙を破って渡す。
「耐えるの。それが私の戦い方だから」
ふうん。
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