少女の観察

4/7
27人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
必死に耐える女の子。 周りを憎む女の子。 覗けば覗くほど、波のように浮き沈みの激しさが目の前で現れ、カタチを変えた。 思春期 特有の胸を焼くような苦さと、甘い楽しさが混じり合い、女の子を苦しめる。 そして、女の子が憎む男子達の幼さが抜けない無邪気な残酷さ。 残酷さから 女の子は軽蔑の眼差しで 冷めた目でクラスを見下す。 ああ、 なんて下らねぇクソクラス。 こんなクラス死んじまえ。 お、口がわりぃね。 おもしろ半分で毒を吐く男子。 傷ついていく女の子。 ふーん。怖いねぇ。 ふあっと欠伸をする。 あ、担任か? 担任と思われる中年女性教師が見ていた。 助けねぇんだ。 その後、教師と生徒の二者面談が始まる。 女の子は復讐とばかりに男子のケータイをチクった。 でも、口ごもり表情は暗い。 「授業中にケータイいじってました‥」 チクるという裏切り。 復讐なのに晴れないココロ。 大人側についてしまう思春期の裏切り。 大人と子供の狭間で苦しむ女の子。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!