第一幕~七人の勇者~

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(岩本栞) 私の名前は岩本栞だ。 こんなしゃべり方だが男じゃない。 列記とした女子校二年生だ。 今日は弓道の九州大会で隣の県の体育館に来ている。 「シュタッ」静まりかえった館内に鋭い音が響く。 たまらないななどと思いつつ次の矢をつがえる。 深呼吸を二度繰り返しもう一度的に視線を向け集中する。 これを五回繰り返し元居た観客席へと戻る。 「栞やるじゃない、ほとんど真ん中だったよ」 友達がよかったよなどと言って騒いでいる。 「私はまだまだだったと思う。射出のときに手がぶれていたから。」 私はまだ満足できていなかった。こんなことではいい成績は期待できないだろう。 「少し練習してくる」 こんな物じゃ決勝には残れても一位は取れない。
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