Story:2

3/21
前へ
/454ページ
次へ
「あいつと付き合うだけでこんな事になるのね」 溜め息をつきつつ、廊下に群がる人達を見る。 「架月ファンも居るよ~」 「居るわけないわね」 「分かってないなあ」 クスクス笑う鈴。可愛いなあとか思って見ていると…。 「「「きゃああああ」」」 いつも通り校庭からの黄色い声援。 廊下に居た女の子達はその声援を聞いて、バタバタと階段を下った。 「王子来たね」 「そうね」 「架月はお出迎え行かないの?」 「行くわけないでしょ」 「だよね」 その後何事もなく、HRが終わり、授業が始まる。 付き合ったからって、何が変わるわけじゃないんだなあ なんて考えてた2時間目。 キーンコーンカー… 「次の授業までにここやっとけよ―」 と言いながら先生が出て行く代わりに、朝も聞いた黄色い声援が聞こえてきた。 「「「きゃあああ」」」
/454ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12970人が本棚に入れています
本棚に追加