Story:2

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「…っ別に無いけど、澪里が可哀想に思えただけよっ」 バッとカードを奪い取って、逃げるように図書室を出て行った。 タイミング良くチャイムが鳴り、生徒達も出て行く。 「あははははは!」 私と東峰澪里しか居なくなった図書室で、笑い声が響く。 「どうしたのよ」 「あはははは」 お腹を抱えて、涙を浮かべながら笑う東峰澪里に聞いた。 「あははは…は~面白かった!」 「何がよ?」 「あの先輩の顔!面白すぎ!あはは」 「あんたの笑いどころ分かんないわ。」 昼休みの分のカードを引き出しにしまう。 「よくあの先輩目の前にあんなに言えたな」 「私思った事だいたい口に出すタイプなのよ」 勿論仲良い子とか性格良い子には、そんな事ないけど。 ただ、ああいうタイプは嫌い。 図書室であんなに大声で話す非常識な人。 まあ年上にあんな事言う私も、非常識なのかもしれないけど。
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