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「ホントあんたの性格好きだよ。…くくっ」
未だに笑いながら、目元の涙を拭っている。
“好きだよ”とか…、ハァ…。
「ど―も。予鈴鳴ったから教室戻るわよ。」
「授業くらいサボっても良いじゃん」
「そう、じゃあ鍵締めて職員室に返しておいてね」
東峰澪里の目の前まで歩み寄り、鍵を手渡した。
「あんた何考えてんの」
「わっ」
鍵を渡そうと突き出した腕を引っ張られた。
必然的に東峰澪里に抱きつく形になってしまった。
「ちょっ…」
「あんたも一緒にサボるに決まってんだろ?」
ポーカーフェイスが崩れて赤くなる私を、からかうようにギュッと抱き締めてきた。
「離して!」
「何先輩~照れてんだ?」
「ちっ、違う!」
「顔赤いぜ?」
抱き締めたまま顔を覗き込んできた。
「顔、近い!」
「こっち向けよ」
背けた私の顔を、強制的に自分に向かせる東峰澪里。
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