Story:2

10/21
前へ
/454ページ
次へ
ちょ、これは無理。 ヤバい。 ポーカーフェイス崩したくないのに。 私の意志とは反対に赤くなる顔が嫌だ。 抱き締められるのなんて始めてだし。 「腕…っ離してよ」 「ヤだって言ったら?」 「…じゃあ顔、遠ざけて!」 「ん~?」 私の首を持ち、更に顔を近付ける、奴。 年下のくせに、私で遊んでる。 …分かってるのに、顔の熱は増すばかり。 「…っ」 「先輩初々しいね」 ニヤりと妖しく笑う顔が、近い。 腕がまわされている腰の辺りが熱い。 「……」 これ以上東峰澪里の綺麗な顔を見てると、今以上に顔が赤くなりそうだから、目線を逸らした。 「先輩これ以上俺の顔見てたら、惚れちゃいそうなんだ?」 「は、はあ!?」 ああああああ。 声裏返った。しかもやけに大きい声出した。
/454ページ

最初のコメントを投稿しよう!

12970人が本棚に入れています
本棚に追加